Dishes!! たべものたくさん

 

 

 グルメガイドではありませんのであしからず・・・

 しかし、”フィンランド“とか、”ヘルシンキ”とで検索しますと、こんな写真のブログが山ほど出てきますな。

 

 

 

 

 

 以下、画質が極端に悪い写真が多くあります。

 私は写真撮影をたくさんこなしますが、静かな雰囲気の場所ではなるべく撮影はしない様にしています。食事の席では、特に、一般家庭でご馳走になるとき、またレストランなどでは、一眼レフは出しません。

 

 しかし、記録のためにやむなくコンパクトカメラで撮ることもあります。コンパクトカメラは無音にできますし、文字通り小さいので威圧感がありません。もちろん、ストロボの光はNGですから、ノーフラッシュ。

 

 ただ、困ったことに、ムードのあるレストランなどでは、室内は暗いですし、ただでさえフィンランドの室内は、「え!うそ!!」という程暗いので、手振れがしやすく、画質としてもノイズが出やすく苦労します。そもそもコンパクトデジカメと言うものは、暗いところに弱く、このような環境では、ひどい画質になってしまうものなのです。

 このあたりが、でっかい一眼と、ちっこいのとの一番の違いと言えるでしょう。

 

 いろんな方にお招きいただき、雰囲気のよい家庭の情景などをともに過ごさせて頂いております。一眼レフで撮れば、その温かい情景をとらえやすいことは間違いないのですが、モラル重視なら潔くあきらめるべきだと思います。

 また、そうした素晴らしい家庭的な写真は、プライバシーのこともありここには載せておりません。一番大切な写真なので残念ですが。 

 

  

 

 

 

和の心

 北欧に行くことで相談に乗ってくださったご夫妻が、「ならば是非、日本を離れる前に純和風料理を食べていってください。」とおっしゃった。

 数学の教諭をなさっていて、奥様ともにじつに博学。お二人で、私のために二日掛かりで料理を作ってくださいました。半分ドイツ語で夫婦の会話をなさるほど海外の文化に親しまれた方々です。その知識に裏づけされた調理の腕前の素晴らしさ!!

 

 正真正銘の『精進料理』こんな立派なものは今まで食べたことがありません。

もっといろいろ撮影させてもらえばよかったのですが、「さあでは頂きましょう!!」と言うときに、野暮なことはしたくないので、これだけしか残ってません。

 

 一切の肉気ははいっていないはずなのに、この満足感はなんだろう。

 

 「日本ってやはりすごい!!」本当にしみじみと感動しました。

 

 料理を頂くことは、ありがたい理屈を聞くことより、100倍説得力があるものですね。

 

 

 

 

 

 こちらは、私の作家としての先輩がおつくりになった、『おせち料理』!!

 びっくりしてしまうほど美しい!! (勝手に載せてしまいました、すみません。)

 また、今こうしてパソコンを使える様になるまで、購入から、操作まで、PC関係全てを教えてくださった先輩でもあります。あと、日本酒のご教授も・・

 すっかりお世話になりっぱなしです。

 

 この写真は私がフィンランドについてからメールで送ってくださったものです。「きれいに出来たから写真だけでも正月気分を・・」と。

 残念ながらご相伴にはあずかれませんでした。

 

 フィンランドの知り合いには見せまくってますがもちろん大変好評です。

 

 

 

 さて、ここから海外

 オランダ人のセンスで作られた『和風機内食』

 寿司とケーキと肉と・・ごはん。プラス、パン。そばも付いてたっけ?

 

 うーむ・・・ 国の溝を埋めるのはかくも難しいことなのか、とめげてしまいそう。(後日、やたらとオランダ人のアーティストにお世話になろうとは、このときは全く想像できませんでした。)

 

 でもまずくとも機内食好き!絶対残さん!! (何度飛行機に乗っても機内食はなんだかうれしい。はしゃいでしまうわたくし。!)

 

 

 

 

 

 

 ラップランド料理の最高峰!?

まずはレストランのプロの料理から・・

 

 ヘルシンキの有名ラップランド料理店。ラッププレートはおすすめです。これとハーフのスープとパン、ビールがあれば、二人分のディナーとして量的には十分です。(こういう店はそこそこお高いので・・)プレートのトナカイの燻製も良い酒の肴です。

 

 

 

  以下はラップランドで有名なスキーリゾートの近くの普通のレストランなのですが、これが最高のラップ料理でした!!

 日本人の味覚で、「最高!!」と感じるかは分かりませんが、間違いなく、ラップランドで食べた、純ラップ料理の最高峰でした。

 

 

 

 

 製造会社が撤退し、もはやラップランド製でないビール、ラピンクルタ。(ラップランドの黄金!!)

 

 「真のラップ人はこの“偽りのラップビール”を飲まない!!」(?)私は知らずにごきげんで飲んでました。「らっぷらんどばんざ~い!!」 (へべれけ)

  こちらの方ではグラスには なぜか必ずメモリが。「おい、俺のビール、3ml少ないやんけ!!」とか言うんでしょうか。

 

 ラップランドビールはたいがいぬるめ、気の抜けた感じです

ただ、飲みなれるとそれなりに・・

 もちろん、生ビールのゴッツイうまい店もあります。

 

 こちらのビールが薄味なのには理由があるように思います

 その昔、このあたりでは飲料水が無く、代わりにビールを誰もが常飲していた、とのこと。湖だらけの地にありながら、ごみや、下水を垂れ流していたため、水が飲めなくなっていた、と言うのです。

 

 「え~。そんなことないやろ~?」という人もいましたが、エライお方が『そうやったんや!!』と言っておりましたので、まちがいないでしょう。

 こうして私は時々、だまされているのです。 ええ、数々・・

 

 

 

 

 

 

 

 

美しい女性を酔わせるためのカクテル(?)アメジストの産地ですのでそれがモチーフ。店主の勧めるがままに注文しましたが結構高かったような・・

奥に写っているのは美しい女性(日本産)の手。

 

 

 

 

 

 

 プリンではありません。デザートのようですが、これがきつい!!

 

 ハイジで有名な、ヤギのチーズ。見た目と裏腹にすごく香り、と言うか、酸味のきついニオイが!!

 高価なチーズがボリュームたっぷりに盛られています。チーズは好きですし、かなりきついのも平気なのですが、なかなか手ごわい・・

 

 「特産物は何でもおいしく食べる」が信条の私も一人で平らげるのは・・少々辛い。(でもたべた。)

 

 

 

 

 

 

 こちらはご当地、ラップランド、ルオストのレストラン。 

スキーリゾートとして、冬場は団体観光客が来るので、日本語のメニューがあります。ラップランド料理の味としては大変良いです。

<メニューより>

ラップ料理盛り合わせ

トナカイロースト。          最高のステーキだった。

ラップランドマスのたまご。      美味いがしおからい!

クラウドベリー。           香りが花のよう。 

ラップランドのさかな。(北極イワナ) ふつうに、マスでした。

野生動物の肉。            うまかった・・・ って・・・

 

・・・野生動物の肉って・・・なに・・・?

 

 

 

 

トナカイのステーキ。

レアが基本。

慣れれば、おいしい。(和牛以上と思う人は果たしているのか・・・?)

 おいしい、と思って食べるのが、また、基本。

 

 

 

 

 

 

 北極イワナのフライ。  

 

このメニュ~は半年後に自分で捕えて料理することになりました!

40cmを越えるサイズになると、ぐっと甘みが増します!!興奮!!!

 

 

 

 

 

 

 ナッツのリゾット。パルメザンチ-ズ。どこがラップ?

 

芸のない、そしておいしいメニュー・・

 

 

 

 

 フライドターキーのフィレ。ダーククランベリーソース、ナッツのリゾット。

 

 

 

 

なんだったか、デザート。

 

 

 

 

これもなんだったか。でざーと。 れもんたるとだったか?甘いものはなんだか記憶があやふや・・・

 だってこんなのラップランド料理な訳ないやん?

 

 

 

 

 

 絶品、きのこスープ。アワビのような食感!! これは、うまい!!

こちらはきのこの種類が半端でなく多いので、地の人に教えてもらわないとさっぱりわからない。今勉強中。

  (後日確認しましたが、メモがどっかへ・・有名なキノコです。黒く、耳のような複雑な形で、丁寧に洗わないと砂がかんでいることがあります。そのあたりも貝っぽい。)

 微毒のあるキノコで、一日水に漬けこんでからゆがき、ゆがき汁も一度捨てる。など手の込んだ調理法が必要。 

 

 

 

 

 

   本命!トナカイのソテー!!

 うまそう!! 周りは、クリームのようなマッシュドポテト。

 

 ところが・・・トナカイ肉は独特の臭みがあります。また、非常に胃に重い。

 はじめてこの地元のレストランで食べたとき、最初は美味く感じたものの、ボリュームがモノすごくって、半分で限界を迎えてしまいました。(でも全部たべた)

 

「二度と同じメニューを注文することもあるまい・・」胸焼けにくるしみながら床に就き、夜が明けると・・

 

 「アレが・・食いたい・・・」

 

 すっかりトナカイに魅入られてしまったのでした。

 決して、すごく美味いもんじゃない、はず。日本の牛肉の方がはるかに美味い、はず

 

 なのに、ふらふらと週末ごとに同じ地元のレストランに行き、憑りつかれたように毎回同じ席に着いてしまいます。

 朝、目覚めたときから、「今夜は、アレ。」と決まっているのですからどうしようもありません。私の意志とは無関係なのです。いつものウェイトレスさんも「アレ、ですね?」と、やさしく持ってきてくれます。

(あのやさしさがあやしい!きっと何か盛られているに違いない・・!)

 

 

 結局、「二度と食うまい。」と、心に誓った日から、数え切れないくらい通うことになりました。

 「このボリュームがジャストミートになったら、人として大切なものを失うんだろうな。」などとすねた考えの私でしたが、立派に「ジャストミート」するようになりました。努力と探究心のなせる業です。  

 

 ちなみに、ラップランド以外、ヘルシンキや、タンペレなど大都市の専門店でも欠かさず食べましたが、味はイマイチでした。

 やはり特産物は特産地、で。

 

 後日談。肉は通常地元で9月に生肉され、店にも一年分冷凍されるそうです。

夏場にたべにくると、「あれ・・なんかくせがなく、たべやすい・・?」 

 季節により、味も変わってくるようです。あの胸焼けの苦しみはいずこへ・・・ 

 

 深いトナカイ道!! 

 

 ぜったいなんか、盛られているにちがいない・・・

(今年も食ってやる!!冬のこってりがいいか、夏のあっさりがいいか・・)

 

 

 

 

マッカラ

 

 冬は暖炉の炎を眺めながら、ソーセージ(マッカラ)を焼くのが楽しい。

 

 知り合いの小学校の先生夫婦のお宅にサウナのお誘いを受けました。雪夜の森の散歩(遭難)で、満天の星を堪能して最高に愉快な気持ちで暖炉に集まりました。

 ご主人はアスリートで、スキーとフィンランド野球(とんでもないルールで傑作です!)をされていたという愉快な方。女性陣がサウナに入っている間、私はご主人と二人になりましたが、最初全く口を利こうとなさらないので、決心して私の方からがんばってしゃべりまくることにしました。すると、人見知りのはげしい彼も、どんどん饒舌になり、次々酒を飲むこと飲むこと!!

 すっかり二人で出来上がって、サウナに突入、「いかに恐妻を封じ込め、うまく生き抜くか、サバイバルの秘訣とは何か」など、素っ裸で語り合い盛り上がりました。サウナにかける水にビールを僅か混ぜると、パンの焼けるような香ばしいにおいがするので、それを好む人がいるのは知っていますが、彼は瓶のまま、ドバドバかけて「さいこー!!!」(ふるいサウナ愛好家は、「さいてーだ・・」と言ってましたが・・)

 またうるわしい奥様も大きな目を見開いて、キャーキャー言って雪に飛び込んでおられました。

 裸天国!!この世の楽園(?)しかし、裸の付き合いと言うのは、実際に人と人の精神的な距離を全くなくしてしまうことは確かです。

 

 そこからみんなでマッカラタイム。ご主人が焼いてくださいましたが、彼はベジタリアンなので、「特別仕様」のソーセージ、マッカラを勧めてくれました。

 ご主人「TOFU豆腐マッカラ知ってるか!! マジ美味いぜ、

     最高サ!!」

  奥様 「誰かさんにとっては、でしょう?・・・!!」

    食べてみると、なんだか味の濃いネリ物のような感じでした・・・

  私 「はー、へ~、はじめてです~、この味は~・・・」

美味いともまずいともいえない私を見て、ニヤリ、

 ご主人「初めてね、そしてこれがどうせ最後なのさ!!?」

 

はい、まちがいなく、これが最後のトーフマッカラだと思います。ごめんくさい。みんなで大笑いしました。

 

(ちなみにフィンランドのマッカラは、全体的にネリモノっぽく、日本でも人気の荒引きタイプは見かけません。)

 

 

 

 

 

 

 ラップチーズ。これも特産品。フィンランド各地に出荷されていますが、トナカイファーマーの人が持ってきてくれるものはやはり美味い。脂肪分が少なく、ヘルシーとのこと。

 初めて食べたときは、「・・??なんだろう、このキュッキュいうの?」って感じでした。歯ごたえが、キュッキュ・・淡白な味。しかし、地の人は、これをスープに入れたりもします。すると、ほどよくソフトに膨らんで、かんだらうまみがジュワーッ!!格段に美味くなります。いわゆる『チーズ』の味、食感ではありませんが、やめられない味。

 また、地の人はなんとこれをコーヒーに入れたりします!!「入れてみ!」といわれて、いくらイジラレ上手な私でも「もうだまされへんで」と言いましたが「いやいや、まじで!」と目が光るもんだから、ラップ女性を怒らせると命にかかわると思い、おそるおそる・・ほお・・!なんとも!言いようがないが、「ダシが利いてコーヒーがうまい!」なるほどねえ・・・

 

 その後、私には欠かせないチーズとなりました。

「ダシもとってないコーヒーなんて飲めるか!!」

私の妻は泣きながらラップランドまでチーズを買いにいくのでした。

 

 

手前の三角がラップチーズ。このまま生だと、きゅきゅきゅのきゅッ!!

リンゴンベリー。将軍様より大量に拝領した。恐れ多い・・

極めて寒い冬の夜に、屋外で一人こつこつ、というよりガッシガシ、氷の彫刻を彫っているとカルヴァハットの大きな影が目の前に。

ホッキョクグマ!!ではありません、私の将軍様でした。 

「これをおめえにやる。頑張っている褒美だ!!」

袋の中には冷えたビールと、この大漁のベリー。

・・・おとこの世界ですなあ。

 

ちなみに零下何十度の夜の寒空の下で飲むビールは意外なほどおいしいです。ビンも缶も口に張り付きますし、中身もすぐ凍ってきますが・・・

 

 

 

 ラップ特産、非常に高価なクラウドベリー。べリーのクイーン。こちらも拝領の品。

花のようなきつめの香り、生ではきついが、砂糖を入れると、なんともゴージャスな風味となる。ちなみにこれを採集する時期には蚊や、蚋のような虫が半端じゃなく多く、大変だそう。もうじき体験することになりそうですが。

 

 後日談。はい、体験しましたとも・・・それはもう、うっとりするくらい!

 

 

 

これが有名なサーモンベリー・・・うそ。

いくらてんこもり!

 

 

  

 

 「カ・ハ・ヴィ!!」 コーヒー、のこと。「ハ」をはっきり言うのがラップ特有の訛りだそう。

わたしは、ヘルシンキからいきなりラップランドに来たので、ラップランドなまりは当り前。ヘルシンキで笑われたことがありますが、まあ、語学はそれどころの問題ではありませんので・・

 フィンランドは世界最大のコーヒー消費国。とにかく暇さえあれば「カ・ハ・ヴィ!!」おじさんもおばさんも兄ちゃん姉ちゃんみんな、「カハヴィ!」

 知り合った作家のオープニングパーティにワインを持っていったら、みんな「カハヴィ!!」で、なんだか浮いてしまったことがありました。

 

 (知る限り、フィンランドやノルウェーでのギャラリーではオープニングパーティとはいえ、お酒を出すにはライセンスが要ります。)

 

 

 

 

男の調理場

 Hauki パイク一の種。なかなか愛嬌のある顔をしています。この魚にしては可愛いサイズだが、つれるとうれしい。

ぶらさげて「わーいわーい!」と帰ってくる私を目を細めて見守るご主人と奥さん。(ひょっとすると、しかめっ面だった? 私は一生小学生を貫くつもりですので関わった人は大変です。ちなみに小学生のときの将来の夢は、「画家・隠居生活」ですからほぼ夢がかなったも同然です。)

 スープにすると最高に美味い!! 味はスズキに似るが、食感はタラ。このサイズが実は一番おいしい。

 

 ちいさいから、とリリースしようとすると、「なにやってるんだ!?信じられんことすんな~!フィンランド人ではありえんことだ!!」とご主人が飛んできました。すかさず岸辺でバッシバシにこの魚の頭を打ち付けるご主人の姿を見て、孫娘は半泣きでした:)それまでは釣り上げて得意げな私の前で、「おにいちゃん(おじさんではない、永遠の小学生だから。)すご~い!!」って雰囲気だったのが、瞬時に凍りつきました!血みどろの惨劇!

 そう、そう、それでよいよい。美味いもん食いたきゃ、殺生をせにゃならんのです。残酷なことです。その残酷なことを魚屋さんはみんなのために毎日毎日やってくれているのですから。

 まあ、すぐ孫娘もきゃーきゃー言って踊りくるっておりましたから、健康的です。

「お兄ちゃんがバシ~ッ、おじいちゃんがバシ~ッ、きゃーきゃーきゃー!!」ってなもんです。こっちも一緒にさわがにゃ損、損です。

 

 

そんなわけで・・ 残酷ショーの始まりはじまり・・

〝日本で3番目に板前さんが似合う男”を自負(あくまで見た目)している私ですので、調理環境にはこだわります。

 「あっちに調理にむいた場所があるから」奥さんに案内された究極の調理場は、畑の中のコンポストの上!内臓と落としたうろこはそのままコンポストに入れるだけ。てっきり湖の岸辺だと思っていたのでびっくりしましたが、スープにするための下ごしらえくらいならこれは合理的。

「白樺のまな板はそのまま放置すれば雨がきれいにしてくれるわ」

魚を生で食べる習慣を持つ、高温多湿の日本とは衛生観念も違います。

 

ちなみにコンポストには枯れ葉とみみずとヤギの頭骨が入っておりました。臭い一つしません。肥えた土のにおい以外は・・

 

 

日本で大型の淡水魚をさばくとしたら、まな板、調理場など、後々生食用の魚に使うことも考えていろいろ寄生虫の心配とかしなければなりませんが、こちらでは生食文化はありません。うろこを落とし、内蔵をとり、場合によっては皮を剥ぐ、位なら屋外の方が手っ取り早い。

水も全くいりません。きれいに下ごしらえが出来てからキッチンに。美しく切り身になってから調理場へ持っていくので、生ゴミも室内からは出ませんし、汚れることもありません。

 

手前の包丁は、どこにでもあるFiskarsの普通の洋包丁。フィッシュナイフの方がやはり扱いやすかったです。

  (私とは大きな声では言えない因縁が深いFiskars!?説明は控えます・・しかし、Fiskarsの枝切りばさみと、斧は軽くてすごく重宝します。次に買うものリスト筆頭です。)

 

 ちょっと汚らしく見えるかもしれませんが、作業性は抜群に良かったです。 

ミノーナイフは初めてでしたが、よく切れてびっくり。魚は絶対和包丁、とおもっていましたが、硬いハウッキの頭が滑るようにすとんっ、と落ちます。

(そのとき、毎回 ”クウ~ン” って、声(?)がして、かわいそう…なんせ表情豊かな魚なのでこちらも複雑です。) 

 その切れ味のせいか、えらを抜いても、うろこを落としても、まな板でぴちぴち、鍋でもぴちぴち~Forever・・。 新鮮一番。

うーん、嫁さんには良いショック療法になったようです。

 しかし、きれいな内蔵をしています。臭みも全くありません。水がきれいだからなあ・・ 

 

 

 Hauki keitto ハウキスープ (直訳、そのまんま・・)

 感激の美味さです。塩コショウで味を調えます。

 ほかにも庶民的な小魚では、淡水のムイックの燻製、フライなどは絶品です。子持ちシシャモのすごく新鮮なものの味に似ていますが、驚くのは、子持ちシシャモは〝子持ち”だからあのふくらみのある味なのですが、ムイックは子持ちでなくても、味わいがふくよかなのです。(雑学:ちなみに写真を撮るときの「チーズ!」はこの国では「むいっく~!」と言ったりします。)

 

 あと、パーチの系統の魚や、英名パイクパーチと言われる両方の特徴を持ったクハという魚など、美味な魚がたくさん湖にいます。そのことはまた別に書かせていただきます。いや、書かせてください。

 

 Haukiは体長が70cmあたりを超えると、大味になっていくようです。一度、5kgの大きなハウッキを食べましたが、オーナーの奥さんがおっしゃるとおり身のボリュームはすごいし、臭みもないですが、甘みも控えめに感じました。

 「また釣ったよ~!!!」得意満面で帰ってくると、周囲のこころやさしい悪友たちから「ちっこいの!」「小物だな」とか一斉砲火をあびましたが、奥さんだけは温かい笑顔で「一番おいしいサイズだわ!!」

 

 大学教授の娘さんを持つだけあってひとを上手に育てるコツをご存知で・・もし私がこの奥さんの教育を受けて育っていたならこんなにねじ曲がったりはしなかったでしょう。今頃は水産生物学の教授になってメダカの同定をしていることでしょう。 

 「単細胞はほめて育てる。」

 ※ばかはおだてるにかぎる、ということばもあります。

 

 Haukiはつまり、下手な釣り人でも釣れるサイズが一番美味い!ってことです。

 

 

 

 そしてみんなの食卓へ!!

 

 

 

 

乙女の調理場

 

 

 

乙女の憧れ、ブルーベリーケーキ、ムスティッカ・ピーラッカの出来上がり!!

向こうのなべは、素朴でおいしい日常のパン、サンプラーの生地。

奥さんの得意メニュー。

 

 

こちらがサンプラー。

 

 

 肉団子にくりーみーマッシュポテト・・人参ポルッカナ、ものすごく甘く、味が濃い!

 

 

 代表的なピーラッカ

 

 

 

 

 

 

海産のちいさいニシン、シラッカのフライの下準備。

 

 

大き目のシラッカの燻製。もちろんうまいです。

 

 

こちらがレーナ師匠(奥さん)のムスティッカピーラッカ

端整でつつましい美しさ!

 

 

 こっちが我がよめさんの。

 なんだかてんこ盛りな感じです。隠せない強い欲望が渦巻いているのをかんじます。混沌とした捻じ曲がったパッションが、素朴なフィンランドの食文化を丸呑みにしております。

 

 

 オムレツにはやはりケツっぴをかけてお召し上がりください。

 

 

Kiitos kailille Suomen Parhaat Ystävät!!

 2020、ヘルシンキでの個展が終了しました。

 2年がかりのプロジェクトで、ずっとそれだけに掛かり切りでしたが、ついに終わってしまいました。

 

 関係者の皆様や、強力にサポートしてくれた親友たちに、あんな気持ち、こんな気持ち、色々お伝えしたかったのに。いつもそうですが、済んでしまうとあっという間。

 

 こんな成功した展覧会はなかなか経験できるものじゃない。

 

 何度も繰り返し来場してくださったお客様、遠い国から深く感謝申し上げます。

 

 そして、親友たち、また近く、次の機会を待っててください。

 

 特にいつも親のように心配してくださっているオリさん、レエナさん、エイラ、アンティさん、カアリナ、ヘイッキさん、お体を大切に。

 トゥッカ、パイヴィさん、素晴らしい友情をありがとう!!

Tusen takk for dear friends, ありがとうM.Aさん!!

2017、あたらしいBLOG書き込もうと一念発起!! 今年のノルウェー個展は個人的には特別な機会となります。これからぼちぼちかきますのでBLOG2017のコーナーを御覧下さい!

 

 

 

2015 7~9月、はしばらく休めていたノルウェーでの個展企画など美術活動を展開中です。ムンクの研究はわたしの生涯のものですが、現在はなにより、ノルウェー高地の森林限界地域の自然環境の取材を行っております。予期せず決死の活動になってしまっておりますが…冗談抜きに死ぬところでした…  詳しくはBLOGのJotunheimenの項目を御覧下さい!!

 

 

 

2014 7~8月、今年のフィンランドでの美術活動を終え、日本にかえって来ました。 全長8mの巨大な絵画を描き上げてきました。 詳しくは後日BLOGで!!

2010-2011 Works in Finland Virrat16,17がいまさら完成しました。よろしければ御覧ください。

                               

 2011年、北欧ラップランドでの写真展を終え、フィンランド内陸部の湖畔の美しい村で、制作と展覧会、また、国際的なアーティストたちとの刺激的なワークショップを終えました。

 現在は、憧れであった、ノルウェーのハルダンゲフィヨルドに面するオールヴィクで、なぜか楽しいオランダ作家たちと、興奮に満ちた日々を過ごしております???

 『厳しい冬を知らずして、北欧の美術は語れない』との思いで、氷との格闘からスタートした私の留学でしたが、春には現地の誰より薄着になれるほどタフになりました。

 冬から春、夏へと急激に変化する北欧の気候には、ただただ圧倒されるばかりです。 

 すっかり報告が伸ばし伸ばしになっておりますが、私の体験していることを少しずつご紹介いたします。