Virrat 5 雪の質感

 

 ラップランドの女戦士から教わったクロスカントリースキーの上達はVirratに着いてからもめざましく、斜面でも平地ですらも、なぜかコケる事を除いて全てが完璧なレベルです。

 

 

 

 

 

 ラップランドでお借りしたスキーは良く手入れされたもので、ワックスがけからしっかりと特任コーチに教わりました。「いいこと、ワックスの選択とスキーコンディション、気温と雪質の関係は〝サイエンス”よっ!!」

 Virratではスキーは日常の足。スキー裏は派手に傷がいき、相当使い込まれております。こちらの女戦士レーナさんからも、血の特訓を受けることになるのでしょうか??

 

 

 

 

 

 森の中を、行く。

 

 

 

 アトリエへの近道を作ろうと、雪と格闘していると、もう地面から青い草が。

 春が近づく喜びと、思い出多い冬が去る悲しさ。

 

 

 

 湖面の雪は春が近づくと、少し解けては固まり、解けては固まり、で日々、表情を変えます。

 太陽の出方と、風の強さ、雪の降り方と湿度・・・スキーを愛するレーナさんは毎日の湖面のコンディションを細やかに観察しています。

 「ヒロハル、今日は最高だからスキーに行かなきゃ!この状況はは明日まではしか持たないから!」

 やはり、こちらでもスキーは女戦士の特技なんでしょうか?

 

 

 毎日、雪、雪、雪、やんか、と思ってましたが、湖面に出て活動を続ければ雪質マニアにもならざるを得ません。

 スキーで滑ろうにも、こちら特有の大量のパウダースノーでは胸まで埋まりそう。歩くことも滑ることもままなりません。日中少し解けて、夜間烈しく冷え込めば「外はパリッ、中はしっとり」な状態に。って、なんか食い物のような表現ですね。

 まあ、それだけ自然の偶然が重ならないと、手付かずのフィールドでスキーを最高に楽しめる状況にはならない、と言うことでしょう。

 スポーツを通じても、常に環境の変化を肌身に感じて過ごすことになります。

 

 

 

 アイスフィッシング。デザイン最高、のフィンランディアをぐいっと呑んでは、氷の穴に糸をたらす。

つれまへん~。何がつれるのか分かりませんが、とりあえずパーチのアハヴェンがねらい目。しかし、氷で冷え切ったこのウォッカが氷の上の釣りの最中にはなんとも最高の味で、つい、ぐいっ。も一回、ぐいっ。

 

 気がついたら、湖の真ん中で、「ええかんじ」に出来上がってしまっておりました。幸せいっぱい~、な気分。もちろん釣果は「丸ぼうず」でした。

 

 ご主人のオリさんが家の大きな窓から”湖の真ん中でたった一人でええ調子”な私を笑いながら眺めておったそうな。

 

 

 

 釣ってる間も水面が凍ってくるので薄氷を壊しながらの作業になります。細い釣り糸は薄氷にひっかかりやすく、手ではずしたりしてると非常に冷たい。何の当りもないので、本当にこれが湖なのか、またからかわれてるんじゃないかと心配になります。(いじられじょうずなので・・)

「ヒロハル、畑に穴掘って一日なにやってたんだ!?まったくごくろうさん!!」なんてことはないだろうか?と。

 

 

 

 

 

 どうやら手前の雪の痕跡は私がこけたあとのようですな。

 

 

 

 地獄の特訓マシーン。

いえ、子供のための遊具です。というか、こちらのイーダちゃん専用の。

 

 もちろんこれも、湖の上です。 

 3mくらいある棒の先にシートがついていて下がソリになっています。真ん中のポールは湖の氷に、深ぶか、ぶっすりと刺さっております。

 イーダちゃんが座ってシートベルトをしっかり締めたら、御つきの人がひたすら棒を押して回します。体力の続く限り。

 あ、やっぱり、特訓マシーンだったのか・・・ !!

 

 

 

 オリさん、レーナさんの、きいろいおうち。

 小さい家のように見えますがこれは特有のフォルムのせい。二階建てで、相当広い家です。例に漏れず、築100年近くになるそうです。

 ノルウェーの建築が、特にスウェーデン文化の影響の強い地区において”大邸宅、然”としているのに対して、フィンランドでは素朴で控えめです。

 

 

 

 

 愛用の道具たち

 これはいちばん良く働いた、ソレルの[カリブー]。カナダ製の頼れるスノーブーツです。そこらのおもちゃみたいのではなく本格派です。しかもそれほど高くありません。トレッキングブーツは、フィットするものが良いとされ、素人ほど大きめのサイズを買いがちですが、この手の雪用のブーツは”大きめ”が常識です。少しでも血行が悪くなると、冷え切ってしまうからです。ウールのインナーがちょっと歩くたびにこすれて、熱が生まれるのが分かるくらいでいい。どのみち険しい断崖を登ったりするためのものではありませんから、そうフィットする必要はないわけです。長靴よりはフィットする、という程度のもの。その辺が”アスリート向けのスポーツギア”と、”野外作業のプロの道具”との違いです。

 

 

 後姿も、ぐっどるっきん!

 

日本ではコロンビアが輸入販売しています。

日本に帰ったとき、むわあっと蒸し暑い気温にびっくりしました。あるとき、”どこの部族か?”、と思うくらい化粧の濃いギャルが、カルヴァハット(ボアつきロシア帽みたいなの)と、このブーツを履いて歩いててビビリました!!減量のため??

 

 

 宇宙靴。うそ、カントリー用スキーシューズです。なんだか、これをはいた私の足が、何度見ても自分のものと思えない感じでした!

 

 

 あんまし良いモノではありませんが、私の幅広の足にも何とか入るトレッキングシューズ。にほんがほこる(?)キャラバン製。まあ、普段履き。真冬の野外作業には持ちません。残念ながら役不足。

 本当に普段履きのトレッキングシューズを探すたびに疲れ果てます。何で私の足は、幅が広いんでしょう。

 こうしたギアは相性があるので、気に入ったメーカーがあれば、そこのシリーズを買いつづけるのが普通です。でも私の場合、足に合うものがまるでないので毎回捜しまくらないといけません。今まで必要に迫られて妥協してはき続けたシューズのために指の形が変形してきました。もうちょっと幅広の、作ってくれませんかね・・?足元は基本なのですが。

 

 ビンボーだった芸大生だったころ、御徒町の投売りセールで、2000円でゲットしたホールアースのゴアテックス。これの下に分厚いダウンを着ると、とりあえずマイナス30度をしのげます。まあ、作業時間によりますが。

 

 

 イマイチだった、グローブ・・・モノ自体はいいんでしょうが・・・マグライトはどこでも良く働きます。まあ、外でぶら下げてたらキンキンに冷えてバッテリーがアウトでしょうけど。

 

 

 

 こちらで良くみる、”薪キャリーケース” ポリタンクを切っただけ!

日本製より、ポリタンクの素材が分厚く丈夫なので、このように使うことができます。毎日使いましたが、実に機能的。白樺の皮で編んだ籠も美しく、いいと思いますが・・

 

 

  通称”わたしたちの船” キマレ号。本当に動くのだろうか??? こんなに野ざらしで大丈夫??? 完全に凍り付いています。

 

 

 

 

 

 久しぶりのアンティさん、エイラさんの家!うつくしい!

 

 

 ここはマンタアにある、ホンカホヴィ美術館。真冬はほとんど人がいない。

しかしこれが夏のサマーオープニングになると・・・天国のような場所に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まだまだまだ・・冬。でもそれもまた、うれしい。

 

 

 

 

 

 毎日毎日薪がいります。わたしはご主人割ってくれていたものを消費してばかり。

後ほどやりすぎなくらい、薪割りをさせていただきました。

 

  

Tusen takk for dear friends, ありがとうM.Aさん!!

2017、あたらしいBLOG書き込もうと一念発起!! 今年のノルウェー個展は個人的には特別な機会となります。これからぼちぼちかきますのでBLOG2017のコーナーを御覧下さい!

 

 

 

2015 7~9月、はしばらく休めていたノルウェーでの個展企画など美術活動を展開中です。ムンクの研究はわたしの生涯のものですが、現在はなにより、ノルウェー高地の森林限界地域の自然環境の取材を行っております。予期せず決死の活動になってしまっておりますが…冗談抜きに死ぬところでした…  詳しくはBLOGのJotunheimenの項目を御覧下さい!!

 

 

 

2014 7~8月、今年のフィンランドでの美術活動を終え、日本にかえって来ました。 全長8mの巨大な絵画を描き上げてきました。 詳しくは後日BLOGで!!

2010-2011 Works in Finland Virrat16,17がいまさら完成しました。よろしければ御覧ください。

                               

 2011年、北欧ラップランドでの写真展を終え、フィンランド内陸部の湖畔の美しい村で、制作と展覧会、また、国際的なアーティストたちとの刺激的なワークショップを終えました。

 現在は、憧れであった、ノルウェーのハルダンゲフィヨルドに面するオールヴィクで、なぜか楽しいオランダ作家たちと、興奮に満ちた日々を過ごしております???

 『厳しい冬を知らずして、北欧の美術は語れない』との思いで、氷との格闘からスタートした私の留学でしたが、春には現地の誰より薄着になれるほどタフになりました。

 冬から春、夏へと急激に変化する北欧の気候には、ただただ圧倒されるばかりです。 

 すっかり報告が伸ばし伸ばしになっておりますが、私の体験していることを少しずつご紹介いたします。