雪解け、そして春。

 

湖へ続く流れの出発点。最初の雪解け水。

 

 

 

 

 みず・水・水・・・長く、寒すぎる冬の間、私はほとんど屋外で水を目にしていないことに気がつきました。

  雪に覆われきった自然は、すべてマットな白い色彩に包まれます。透明な氷ですら、日常では見ることが無いのです。

 

 そんな中、流動感や透明感を感じさせてくれるものは唯一、空だけでした。それも晴れた日のみに現れる、高く、遠い空だけでした。目の前に確かに広がっていながら、しかし、手の届かないところにある幻想のような澄んだ世界でした。

 それが今、雪解けの水はわたしの足元に、同じ大地に這って流れとなっています。触れることの出来る、色持つ流動体のリアリティ。

 

 わたしの絵のすべて。水。そしてそれのある場所。命とのかかわり。

 

 

 ジャーナリストのエリヤさんがまた来てくださいました。それもイースターの行事をかねて。

 ちなみにこの方の家族が、NHKの番組で特集されていたご家族です。

 あれ、ヴェイッカがいないぞ?おいらあの子の大ファン。(むっちゃかわいいちっこい末っ子)

 

 

 みんながいっせいに空を見上げる!

「やつらも着たぞお!!」

雁の渡り。フィンランド人は本当に四季の移り変わりに対する感性が敏感です。

 

 

 湖面すべての氷が解けるのはあともう少し。

春は近づいてきたかと思うと、一気にまっ盛りになります。

こんな急激な春の到来、感動はまったく予期出来ないものでした。

 

 

 融ける間際の湖面の氷は縦のスティック上の氷の束上になり、湖面を覆っています。

 ところどころに開いた湖面の水の穴のふちは、そんな棒状の氷がつぎつぎと融けて、水面に横倒しになって広がってゆきます。その時、湖のあちこちで、”きゃらきゃら”という神秘的な響きをたてます。

 おろかしくも現地の人たちに思わず「こんな美しいものがあるなんて知ってた?」って尋ねてしまいました。

 「そうだねえ。」とやさしく笑う彼ら。

 

 この美しい造形。そのままこっちのデザイン。

 

 

”きゃらきゃらきゃら” たやすくくずれ、鉄琴のような美しい音色を響かせて広がり行きます。

 

 

 

 

 

 おもわず、つんつん。

 

 

・・・・・・

 

 またしても、つんつん・・・

 

 

 

 

 

 こちらも負けずに、魚のワナをつんつんするご主人。

 

 

 日本の蟹取り網のような大雑把な”もんどり”

 

 

でもちいさなハウキとアハヴェンが。

どちらも旨い!!

 

 まだやってる・・・

 

 

 

 

 

 

 もう湖面を歩くことは出来ません。

 

 

 

 

 

 

 わが子たちよ!! ふえたな・・・

 

 

 

 ダメ亭主を持った奥方たちの一番のストレス発散は薪割り。

 いざとなったらそれで鍛え上げたヒットマッスルを使って、右ストレートのカウンターを武器に戦えます。やわなゲイジツ家気取りの夫などひとたまりもありません。

 ところで北欧の女性は全く男に頼ろうなどという考えを持っていません。力仕事だろうがなんだろうが、男と同じだけのことをこなします。

こびたり、女らしさを誇張することもありません。さばさばとしたものです。

 自立した女性。薪を割りまくる女性。熊と戦う女性。そして離婚率も高く、夫婦同様に何十年ともに暮らしていながら、あくまで”パートナー” という関係を好む人もいたりします。また、そのような家族のあり方を社会的に認めていたりします。

 

 性差別の問題も大事だけど、男性らしさとか、女性としての魅力ってなんだろう、とも思ってしまいます。

 

 誤解を恐れず言うなら、フィンランドの皆さんはどこか、みんな中性的な感じがします。

 

 草食系な日本のみなさんが、フィンランドを気に入るのはそんなことも関係しているのかな、と思いますが、根底にあるものはずいぶんと違うような・・

 

 

 労働者諸君!! かんぱい

 

 

粗製乱造タイプの私と違い、一点一点確実に仕上げる(そして確実に売れる)奥方と作品。

 しっかり働いて早く夫に、夢の隠居暮らしさせてやってください。

 

 

 冬のフィンランド女性の仕事の代名詞。

 レーナさんに教えてもらって充実した冬のマット織りを実現。

時を忘れて4枚も織らせてもらい、感激。

 

 

最後の仕上げ。

 

 

 

 「春だ!!カニだ!!」

カニはフィンランド語でウサギのこと。

しかし、このウサギは外来種でどうやら”カニ”ではないとのこと。

外来種許すまじ!! 食ってやる!!

 

 日本の生態系は外来帰化種のためにずだぼろです。外来魚を釣るのに食わんような釣り人を許してはいけないと私めは考えます。釣ったら責任もって「食うべし!!」

 

 

 

 

 

 おお。かわいそうなミュラ。

庭先にポテッと。

しかしどうみても自然死ではないような・・・

 

翌日見たらまたすぐ横にもう一匹、ぽて。

さらに翌日、もう一匹。一列横並び。

 

「ああ、わしがやったよ、家の中で巣を作っててね。」 と、ご主人。

日に日に薄くなっていって、様々なゴミ虫があさりに来て、やがて土に返っていきました。九相図。

 

 このちいさくかわいいハタネズミは、昔から恐ろしい病原菌を媒介することでも有名で、知り合いもこの夏にその通称”ハタネズミ熱”で、死ぬような目に合われました。

 

 

釣り好きのお前のために・・・とご主人が出してくださった古い釣具箱。

 

おー、やっぱりラパラ。フィンランドブランド。ガキんちょの頃は、これは超高級品で買えなかった。手前のラパラは新しいものですな。

 

 

おぉー、ハイロー。

アブ、スウェーデン製。

むっちゃくちゃ高かったよなあ・・・リップが動くんです。しかし、こんな昔のものが、ヘルシンキで現役で売ってたりします。ハウキ(ノーザンパイク)用ルアー、として。しかし、最近のアブはリールにしても、品質悪いですね。昔は、大学の成金おにいちゃんしか手に入らないもの、というイメージでしたが・・

 

 

 

奥のきれいなのは、同じく、アブ製。

しかし、なんじゃ~、この手前の銅製のでっかいスプーンは!!! こんなもんで釣れんのか????

 

 

 

 

 

 つれるんです。すごく。

わたしはミノーが好きで、「フィンランドでフィンランド製ラパラで、フィンランドの魚を釣る!!」を目標にしておりましたので、スプーンなんてルアーには全く興味がわきませんでした。しかし、これが深い・・と気付くことになるのは、ノルウェーの川釣りに夢中になってからでした。マニアックなノルウェー製スプーンのディープな世界・・・

 ラップランドを夏に再訪したときも、大好きなアウトドアショップ、シヴァッカのおじさんたちにデカいフィンランド(ハンドメイドらしき)スプーンを勧められましたが、そういうことなんですね、でかいハウキをつりたいなら、ボートで、でかいプラグを投げるか、トローリング。または岸から馬鹿でかいスプーンを遠投する・・・

 

それはそれでいいもんです。

 

 

よめさんはご満悦。キルプトリ(リサイクルショップ)で5セットなんと2ユーロ!!

 しかし、熱いコーヒーを入れると、ピシピシッと怪しげな音が・・うーん、観賞用とは気付きませんでした!

 ついでにお店には、観賞用の「古電池」、とか、心を侘びの世界へいざなう「瓶入り錆び錆び曲がり釘」、悠久の時を経たアンティーク「尿瓶」など、ほかでは絶対手に入らないお宝がずらり。

 

 フィンランド全土に数多くあるリサイクルショップ、”キルプトリ” は日々目が離せないアミューズメントスポットです!! 真面目な話、どこへ行ってもキルプトリは嫁さんのワンダーランドでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「絶対入っちゃダメ!」

と、きつく言われていた森のモッキ。

いったい中に何があるのでしょう・・・???

 

 親戚の方の、大切な研究資料の山だそうです。なーんだ、あやしいものではなさそうです:)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Tusen takk for dear friends, ありがとうM.Aさん!!

2017、あたらしいBLOG書き込もうと一念発起!! 今年のノルウェー個展は個人的には特別な機会となります。これからぼちぼちかきますのでBLOG2017のコーナーを御覧下さい!

 

 

 

2015 7~9月、はしばらく休めていたノルウェーでの個展企画など美術活動を展開中です。ムンクの研究はわたしの生涯のものですが、現在はなにより、ノルウェー高地の森林限界地域の自然環境の取材を行っております。予期せず決死の活動になってしまっておりますが…冗談抜きに死ぬところでした…  詳しくはBLOGのJotunheimenの項目を御覧下さい!!

 

 

 

2014 7~8月、今年のフィンランドでの美術活動を終え、日本にかえって来ました。 全長8mの巨大な絵画を描き上げてきました。 詳しくは後日BLOGで!!

2010-2011 Works in Finland Virrat16,17がいまさら完成しました。よろしければ御覧ください。

                               

 2011年、北欧ラップランドでの写真展を終え、フィンランド内陸部の湖畔の美しい村で、制作と展覧会、また、国際的なアーティストたちとの刺激的なワークショップを終えました。

 現在は、憧れであった、ノルウェーのハルダンゲフィヨルドに面するオールヴィクで、なぜか楽しいオランダ作家たちと、興奮に満ちた日々を過ごしております???

 『厳しい冬を知らずして、北欧の美術は語れない』との思いで、氷との格闘からスタートした私の留学でしたが、春には現地の誰より薄着になれるほどタフになりました。

 冬から春、夏へと急激に変化する北欧の気候には、ただただ圧倒されるばかりです。 

 すっかり報告が伸ばし伸ばしになっておりますが、私の体験していることを少しずつご紹介いたします。